定期的にからだを総点検

早期発見・早期治療が身を守るためのポイント
生活習慣病をはじめとするからだの異常の早期発見に大きな威力を発揮するのが「人間ドック」です。人間ドックは、通常の健診より検査項目が多く、さまざまな角度から総合的にからだの異常を調べることができるというメリットがあります。人間ドックは義務付けられているわけではないため、日々の忙しさの中であとまわしにされがちですが、早期発見・早期治療の重要性を理解し、ぜひ定期的にからだを総点検したいものです。

• 脳MRI
• 脳MRA
  脳の血管の異常を調べます。血管の狭窄や動脈瘤等が分かります。
• 頚動脈MRA
  血管（頚動脈）の異常を調べます。頚動脈は心臓から脳へ血液を送るための重要な血管です。この血管が詰まると、脳の血流が低下したり、脳梗塞を起こす原因となります。
  • アルツハイマーリスク調査
    早期アルツハイマー型認知症診断支援ソフト（VSRAD）を用いて海馬付近の脳の萎縮の程度をMRI画像を用いて統計解析します。
    VSRADは50才以上の方が対象です。

• ベッドでうつ伏せになった状態で、20分程度で終了する検査です。
• 乳房を挟むことはなく、放射線も使用しないので被ばくの心配はありません。
• 造影剤を使用せず解析度の高い検査が可能で、注射による侵襲性もありません。
• 乳腺が多いことや乳房の大きさを問わず高い精度が認められており、信頼度の高い検査です。
• 検査のセッティングは女性技師が行いますので安心して検査をお受けいただけます。

• 胸部CT
  レントゲンでは分かりにくい、非常に小さいがんや、がんになる前の陰影を調べます
• 上腹部MRI
  腹部の主要臓器（肝像、膵臓、胆嚢等）の異常を調べます。
  ＊検査前に食事制限がございます。

• 前立腺MRI
  前立腺の異常を調べます。
• 子宮卵巣MRI
  子宮・卵巣の異常を調べます。

MRIを使用して体の広い範囲にわたってがんや転移を探す全身がん検査です。
頚部～骨盤を1度の検査で撮影し、がんリスクを調べることができます。被ばくもなく安心してお受けいただけます。DWIBS検査は呼吸器（肺など）のがん検出はやや苦手です。
そのため、DWIBS検査に胸部CTを一緒にお受けいただくことで、より精度の高いがん検診を行っています。

頭蓋内を画像化し頭部の病変の手がかりを調べる検査です。脳血管疾患は脳動脈の異常が原因で起きる病気です。脳血管疾患の多くは自覚症状がほとんどなく気が付いた時には手遅れという場合も少なくありません。一命をとりとめたとしても後遺症によって生活に大きな支障をきたす事も多いのが特徴です。
脳ドックで早期発見できるのは脳動脈瘤などの脳血管疾患、脳梗塞、脳腫瘍などの病気です。

物忘れや認知症が気になる方に受診をお勧めします。検査内容は、問診に加え、脳疾患を撮影する頭部MRIおよび脳血管を撮影する頭部MRAを行い、さらに最新の早期アルツハイマー型認知症診断支援ソフト（VSRAD advance2）を使用し解析評価いたします。このソフトを用いることで認知症早期からおきる海馬傍回の体積の萎縮を正常値と比較して数値で評価します。

認知症は早めに症状の進行を抑える薬の投薬をすれば進行を遅らせる効果がある事もわかってまいりました。ご心配のある方は早めに受診することをお勧めします。対象は50歳以上の方になります。

「マンモグラフィーは痛いし放射線の被ばくも心配・・・、触診も苦手！！」という方でも20分程度うつ伏せになっているだけで検診・診断が可能です。
乳がん検診はマンモグラフィーや超音波検査があります。マンモグラフィーでは乳腺の密な場合、乳腺が邪魔をして見逃すリスクが高くなります。また若年性の乳がんなどは種類によっては見つからない場合があるのも事実です。エコーは撮影する技術により画質に差が出てしまいます。MRI 乳房検査では乳腺の密度に関係なくしこりを画像化できます。最新の3テスラ―MRIは高いクオリティーの撮影が可能で確かな検診が出来ます。
親族が乳がんになった方はより早めの検査が重要です。
MRIは乳がんなどの病変をクリアにうつし出す能力が高く、米国対がん協会では乳がんリスクの高い患者様に推奨しています。

肺の健康チェックにはCT検査をお勧めします。

肺がん　肺には胸の大部分を占める臓器で、肺は呼吸によって、身体には酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出します。
肺がんは、肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞が何らかの原因でがん化したもので、喫煙との関係が非常に深いがんです。
喫煙をしない方も発症する事はあり、近年、肺がんは日本人のがんによる死亡原因の1位になりました。

お腹、特に肝臓や膵臓の検査というのは、これまで人間ドックで一般的に行われてきた、超音波検査だけでは不安に感じる方が、追加の検査を求めることも少なくありません。
そのため、日帰りの人間ドックでもできるような気軽さがある上に、超音波検査に加えて受けることで、より詳細な情報を得ることが出来る検査であるといえます。

「婦人科健診は苦手！！」という方でも検診着のまま15分程度、横になっているだけでしっかりと検診・診断が可能です。
不妊症の大きな原因にもなる子宮筋腫と子宮内膜症。特に子宮筋腫は特に自覚症状がないことから不妊治療を始めてから、症状を知る方も多い病気です。たとえ妊娠しても子宮筋腫は早産のリスクを高めます。子宮内膜症は20代～40代に増えている病気で、全く症状のない方から開腹手術が必要なくらいの痛みが出る方まで症状は様々です。一番わかりやすいのは、月経痛で、月経を重ねる毎にだんだんと痛みが増していきます。ただ、月経痛の痛みが強いと自覚されている方だと、痛みが強くなっている事に気付かない場合もあります。早期発見が重要で、そのためのMRI検査は大変有用です。

前立腺がんはもともと欧米に多く、日本は米国の10分の1程度の罹患率とされていましたが、近年では日本では、前立腺がんの罹患数は急増しており、2020年には罹患数は肺がんに次いで2番目の多さになると予想されています。
前立腺がんが増加している理由としては高脂肪食など生活習慣の欧米化、社会の高齢化などが考えられます。診断技術の向上と検診などの普及に伴い、早期発見することが可能となっていますので、特に50歳を超えた男性の方には、ぜひお勧めすべき検査となっています。